「うちの会社で働いてる外国人スタッフ、よく頑張ってくれてるけど、そういえばビザの種類までは把握してないな…」
「外国人のサポート会社に全部お任せしているから、よくわからない」
そんな経営者様、いらっしゃいませんか?
もし、あなたの会社で働いている外国人スタッフが「特定技能」というビザ(在留資格)である場合、会社として国(入管)に提出しなければならない超重要な書類があります。
それが「定期届出」です。
2026年4月、この定期届出に関するルールが大きく変わりました。「知らなかった」では済まされない、コンプライアンス(法令遵守)に関わる重要ポイントを、行政書士がわかりやすく解説します!
【超基本】「そもそも、うちの外国人のビザがわからない…」という方は今すぐコレを!
「定期届出と言われても、そもそも自社のスタッフの在留資格(ビザ)が何なのかわからない」という方。
そんな方は、今すぐその外国人スタッフの「在留カード」を確認してください!
在留カードとは、外国人が常に持ち歩いている、顔写真付きのプラスチック製のカードです。 カードの表面の真ん中あたりに「在留資格」という項目があります。そこに「特定技能」と書かれていたら、今回の「定期届出」の対象です。
もし「特定技能」と書かれているのに、まだ何も手続きをしていないなら、本当に時間がありません。以下の内容を大至急チェックしてください!
1. そもそも特定技能の「定期届出」って何?
「定期届出」とは、外国人を雇っている会社が、「うちの会社では、外国人がこんな風に働いていて、会社としてこんなサポートをしていますよ」と国(入管)に報告するための書類です。
これは法律で決められた企業の義務です。
「忙しいから」「忘れていた」は通用しません。対象の期間中に、たとえ1日でも雇用していれば、実際に現場で働いたかどうかにかかわらず提出が必要です。
2. 【2026年スタート】提出は「年1回」に!いつまでに何を出す?
かつては「3ヶ月に1回(年4回)」と非常に面倒だった定期届出ですが、法改正により「年1回」にまとまりました。
- 報告する期間: 毎年4月1日〜翌年3月31日(1年分)
- 提出する期間: 翌年の4月1日〜5月31日の間
- 新ルールの初回提出: 2026年4月1日〜5月31日
提出回数が減った分、1回にまとめるデータ量は1年分となり、ミスが許されなくなりました。「たった1回の提出」の重要性が、以前よりも格段に上がっています。
3. 【要注意!】「サポート会社に丸投げ」は違法になるリスク大
今回のルール変更で、社長が一番気をつけなければならないのが「誰に書類を作ってもらうか」です。
外国人の生活サポートなどを「登録支援機関(サポート会社)」に委託している企業は多いと思います。しかし、「定期届出の書類作成も、いつものサポート会社に丸投げしよう」と考えているなら、今すぐストップしてください。
2026年1月に「行政書士法」という法律が厳しくなりました。 役所に提出する書類を、お金をもらって作成できるのは、原則として行政書士と弁護士だけです。
- ❌ 違法になる可能性が高いケース
サポート会社が「支援委託費」などの名目でお金をもらいながら、定期届出の書類を最初から最後まで全部作ってあげる行為。 - ❌ バレたらどうなる?
法律違反として、書類を作った本人だけでなく、そのサポート会社(法人)も1年以下の拘禁刑や100万円以下の罰金に処されるリスクがあります。
「じゃあ、頼んだウチの会社はセーフ?」…と思っていても危険です。不正な届出をした」とみなされ、最悪の場合、戦力となっている外国人スタッフを失い、新しい外国人を雇えなくなる(受入れ停止)という致命的なペナルティを受けるおそれがあります。
✅ 正解のアクション
サポート会社ができるのは「自分たちがやったサポート内容の報告」や「情報集めのお手伝い」までです。書類の作成や最終チェック、国への提出は、専門家である「行政書士」に依頼するのが一番安全で確実です。
4. 準備する書類が山積み?早めの準備を!
新しい定期届出では、書類の様式が新しくなりました(「参考様式第3-6号」という1つの書類にまとまりました)。
ここで厄介なのが、大企業や過去に優良な実績がある会社以外(多くの中小企業がここに含まれます)は、たくさんの証明書をかき集めなければならないという点です。
- 納税証明書(その3)
- 労働保険や社会保険料をきちんと払っている証拠の書類
- 会社の登記簿謄本(登記事項証明書)
- 役員の住民票 など
これらを役所や年金事務所で集めるには、かなり時間がかかります。5月末の期限ギリギリになって慌てないよう、今すぐに動き出しましょう。
5. 【カン違い注意】「面談」は今まで通り3か月に1回
書類の提出が「年1回」になったことで、「外国人スタッフとの定期面談も年1回でよくなった!」と勘違いする方が続出しています。これは間違いです。
外国人スタッフとの「定期面談」は、これまで通り必ず3か月に1回以上おこう必要があります。 オンラインでの面談も認められていますが、「1年に1回は、直接会って顔を見て面談すること」が義務付けられています。面談を怠ると、来年の届出の際に報告できなくなってしまいます。
6. もし定期届出を忘れたら?会社を襲うペナルティ
「よくわからないから放置しよう」は絶対にNGです。定期届出をせずに放置したり、ウソの報告をしたりすると、会社に重いペナルティが下されます。
- 罰金:
30万円以下の罰金を取られる可能性があります。 - 新しい外国人を雇えなくなる:
ペナルティとして、特定技能の外国人を新しく受け入れることができなくなります。 - 今いるスタッフのビザ更新が不利に:
いま頑張ってくれている外国人スタッフのビザ延長(在留期間更新)の審査で「この会社はルールを守っていない」と判断され、更新できなくなる(=帰国しなければならなくなる)おそれがあります。
まとめ:2026年春の定期届出は「行政書士」にご相談を
特定技能の外国人を雇う以上、「定期届出」は避けては通れない会社の義務です。
2026年4月の提出からは、「年1回の提出を忘れずに行うこと」そして何より「サポート会社への丸投げをやめ、法律違反にならない正しい方法で書類を作ること」が求められます。
「うちの会社はどうすればいい?」と少しでも不安に思ったら、まずは外国人雇用に詳しい行政書士に相談してみてください。
正しい知識で、自分の会社を守りましょう!

\ この記事を書いた人 /
かなぱす行政書士事務所
林 佳奈
行政書士、AFP
スパルタ教育の法科大学院で徹底的に磨き上げた「法律を読み解く力」と、逆境に立ち向かう「不屈のメンタル」が自慢の行政書士です。
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