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AIで作った契約書のチェック方法|確認したい6つのポイント

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AIで作った契約書は、そのまま使っても大丈夫でしょうか。

ChatGPTなどの生成AIを使えば、業務委託契約書などの契約書も手軽に作成できるようになりました。

ただし、AIで作った契約書が、実際の取引に合っているとは限りません。

大切なのは、契約書に何が書かれているかを理解し、実際の取引条件と一致しているか確認することです。

この記事では、業務委託契約書を例に、初心者でも使える契約書のチェックリストと、AIを使って契約書をチェックする具体的な方法をご紹介します。

AIで作った契約書の確認をテーマにした4コマ漫画「お客様の名は」1コマ目 AIで作った契約書の確認をテーマにした4コマ漫画「お客様の名は」2コマ目 契約書の甲と乙の確認をテーマにした4コマ漫画「お客様の名は」3コマ目 契約書の甲と乙の確認をテーマにした4コマ漫画「お客様の名は」4コマ目

1. まずは契約当事者(甲・乙)を確認しよう

契約書では、当事者を「甲」「乙」と表記することがあります。

例えば、業務委託契約書では、仕事を依頼する側を「甲」、仕事を引き受ける側を「乙」としている場合があります。

ただし、逆の場合もあります。

まずは、どちらが自分で、どちらが取引先なのかを確認しましょう。

甲・乙を実際の会社名などに置き換えて読むと、契約書の内容を理解しやすくなります。

ホームメモ

「甲」「乙」は契約当事者を区別するための表記であり、法律上、使用が義務付けられているわけではありません。「発注者」「受注者」などの表記でも構いません。

2. AIで作った契約書で確認したい6つのポイント

契約書にはさまざまな条項がありますが、まずは次の6項目を確認しましょう。

契約書チェックリスト

チェック 確認項目 チェックすること
① 業務内容 どんな仕事を、どこまで行う契約になっている?
② 報酬・支払い 報酬額(税込・税抜)、支払期日、支払方法は明確?
③ 納期・納品・修正 いつまでに納品する?完成の確認方法や修正対応は?
④ 成果物の権利 完成したものの著作権などは、誰のものになる?
⑤ 契約期間・解除 契約はいつまで?途中で終了する場合の条件は?
⑥ 損害賠償 トラブルが起きた場合、誰がどこまで責任を負う?

例えば、ホームページ制作を依頼する場合、制作するページ数や報酬だけでなく、無料修正の回数、完成したホームページの著作権、途中でキャンセルした場合の取り扱いなども確認しておきたい事項です。

契約書に書かれているかどうかだけでなく、その内容が実際の取引条件と合っているかを確認しましょう。

なお、この6項目は一般的な業務委託契約書を想定した基本的なチェック項目です。取引の内容によって、必要な項目は異なります。

業務委託契約書のチェックポイントをさらに詳しく知りたい方は、業務委託契約書チェック|法務担当がいなくても利益を守る8項目もあわせてご覧ください。

ホームメモ

著作権は、制作を依頼して代金を支払っただけで当然に発注者へ移転するものではありません。権利の帰属や利用条件を確認しましょう。また、取引によっては秘密保持、再委託、個人情報の取扱いなども重要です。

3. AIで契約書の内容をチェックする方法

確認するポイントがわかったら、実際にAIを使って、AIで作った契約書の内容を整理してみましょう。

ここではChatGPTを例に説明しますが、ほかの生成AIでも同様の方法を試すことができます。

STEP 1|契約書を用意する

まず、確認したい契約書を用意します。

AIで作った契約書であれば、同じチャットで確認を依頼することもできます。

別のチャットを利用する場合は、契約書の本文を貼り付けるか、対応している形式のファイルを添付してください。

ホームメモ

契約書をAIに入力する前に、入力してよい情報か確認しましょう。利用サービスのデータ取扱い条件や社内ルールを確認し、必要に応じて会社名・取引内容などの機密情報や個人情報を削除・匿名化してください。

STEP 2|契約書チェック用のプロンプトをAIに送る

以下の質問文(プロンプト)をコピーして、AIに送信してください。

【 】の部分は、ご自身の取引に合わせて変更します。

コピーして使える!契約書確認プロンプト

以下の業務委託契約書について、内容を確認したいです。

私は【発注者/受注者】の立場です。

法律の知識がない人にもわかるように、難しい専門用語はできるだけ避けて説明してください。

まず、契約書の「甲」「乙」がそれぞれ誰を指しているか確認してください。

続いて、次の6項目について、契約書ではどのように定められているか確認してください。

① 業務内容
・どんな仕事を、どこまで行うのか

② 報酬・支払い
・報酬の金額(税込・税抜の別を含む)
・支払期日と支払方法

③ 納期・納品・修正
・納期や納品方法
・仕事の完了を確認する方法
・修正対応の範囲

④ 成果物の権利
・著作権などの権利の帰属先
・成果物の利用に関する条件

⑤ 契約期間・解除
・契約期間
・途中で契約を終了する場合の条件
・終了時の報酬や費用の精算

⑥ 損害賠償
・どのような場合に責任を負うのか
・損害賠償の範囲や上限

【回答方法】
次の4つの列を設けた表に整理してください。
1. 確認項目
2. 該当する条文番号
3. 契約書に書かれている内容
4. 私が確認しておくべきこと

回答に当たっては、次の点に注意してください。
・提示された契約書と別紙の内容を確認してください。
・資料に記載が見当たらない場合は「記載なし」としてください。
・別紙などの資料が不足している場合は、その旨を示してください。
・解釈が不明確な部分は「要確認」としてください。
・契約書に書かれていない条件を推測で補わないでください。
・契約書の記載と一般的な法律の説明は区別してください。

最後に、取引先に確認した方がよいことを箇条書きでまとめてください。

このプロンプトでは、契約書の該当する条文番号も表に示すよう指定しています。

そのため、契約書のどこに何が書かれているのかを、一覧で確認しやすくなります。

STEP 3|AIの回答と実際の取引条件を比較する

AIが契約書の内容を整理してくれたら、次は実際の取引条件と比較します。

AIは契約書に書かれた内容を整理できますが、取引先と実際に何を約束したかまではわかりません。

例えば、ホームページ制作の契約書を確認したところ、次のような結果になったとします。

確認結果の例

確認項目 契約書の内容 実際の取引条件
仕事内容 5ページのホームページ制作 一致約束どおり
報酬・支払い 制作費10万円(税込)、11月30日支払 一致約束どおり
修正対応 修正回数の上限について記載なし 相違無料修正は2回までの予定
途中解約 30日前までの通知で解約可能 未定まだ決めていない

※架空の契約書を想定した例です。表中の支払日や解約条件は、一般的な法定ルールを示すものではありません。

この例では、修正対応と途中解約について確認が必要です。

無料修正を2回までとする予定であれば、その条件を契約書に反映するか検討する必要があります。なお、修正回数の上限が書かれていないことが、直ちに無制限の修正義務を意味するわけではありません。

また、途中解約についても、AIが作成した条件をそのまま採用してよいのか、実際の取引や適用される法律に照らして確認する必要があります。

このように、AIの回答と実際の取引条件を比べることで、契約書の内容と自分が想定していた条件との違いを見つけやすくなります。

違いが見つかったら、必要に応じて契約書の修正を検討し、取引先と条件を確認しましょう。

ホームページ制作の契約については、ホームページ制作を外注するときの契約チェックでも詳しく解説しています。

4. AIの回答だけで判断しないために

AIは契約書の内容を整理したり、難しい条項をわかりやすく説明したりするのに便利です。

ただし、AIの回答には誤りや見落としが含まれることもあります。必ず元の契約書と照らし合わせて確認しましょう。

また、契約書の内容を理解できたとしても、それが自分にとって適切な契約条件であるとは限りません。

実際の取引に合った内容になっているか、最後は自分で確認することが大切です。

社内でAIを使って契約書を作る場合に、誰が取引条件を決めるべきかについては、AIで契約書作成|「誰が決める?」に潜む経営リスクで解説しています。

ホームメモ

契約書に定めがない場合でも、民法などの法律が適用されることがあります。また、フリーランス法や取適法(旧・下請法)の対象となる取引では、取引条件の明示や支払期日などに特別なルールがあります。今回の6項目は、法律上の確認事項をすべて網羅するものではありません。

まとめ|AIで作った契約書は、AIを使って確認しよう

生成AIを活用すれば、契約書の作成だけでなく、内容の確認も効率的に進められます。

今回ご紹介したチェックリストとプロンプトを使って、まずは自分の契約書に何が書かれているのか整理してみましょう。

  • 契約当事者(甲・乙)が誰を指しているか確認する
  • 6つのポイントについて、契約書の内容をAIで整理する
  • AIの回答と実際の取引条件を比べ、違いを見つける
  • 違いがあれば、契約書の修正や取引先との確認を検討する

重要なのは、契約書の内容を理解し、実際の取引条件と合っているか確認することです。

AIを上手に活用しながら、自分が納得できる契約書を整えていきましょう。

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参考情報

公正取引委員会|フリーランス法特設サイト(2026年)

フリーランス法特設サイト

公正取引委員会|取適法における委託事業者の義務

取適法における委託事業者の義務

※確認日2026.10.13

※本記事は、2026年10月13日時点の情報をもとに、契約書を確認する際の一般的なポイントを分かりやすく解説したものです。個別の契約内容の適否を判断するものではありません。実際の契約にあたっては、取引の内容や最新の法令・公式資料をご確認ください。

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この記事を書いた人
林 佳奈
かなぱす行政書士事務所
林 佳奈

スパルタ教育の法科大学院で磨き上げた「分析力」と、逆境に立ち向かう「不屈のメンタル」が自慢の行政書士です。趣味は似顔絵作成。


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